春日大社・本殿/千古の森のなかの朱色の社殿[奈良・斑鳩1dayチケットの旅<10>]
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千古の森のなかの朱色の社殿【春日大社・南門と中門】
いよいよ春日大社の回廊内に入ってきます。まずは南門。本殿への正面入り口にして、春日大社でもっとも大きな門になりますね。大きな朱色の楼門です。さすがに人の集まりも多いです。その前に、石灯篭の間から、ひょっこりと鹿があらわれたました。
時間さえあれば、南門をくぐるまでに「若宮十五社めぐり」をしておくべきですかね。南門のすぐそばにある、第1番から第15番まである札所めぐりですね。ただ、15:00で閉門。すでに閉まっているため、今回は、あきらめました。
南門をくぐって回廊内に入ると、右手に小さな祠たちがみえてきます。
「辛榊神社」「穴栗神社」ほか4つくらいの祠。いわゆる境内末社ですね。後で調べてみると、それぞれ「交渉事をまとめる神様」とか「幸運をもたらす神様」とか、ご利益があるそうです。
そして、中門と御廊ですね。江戸時代に建て替えられたものです。中門は高さ10メートル。その左右に10メートル超の廊がのびています。朱塗りの鮮やかな建物ですが、さきの南門とは違い、正面には唐破風の屋根が設けています。実は明治時代になってから取り付けたものだそうです。
あくまで中門なので、本殿ではありません。当然ですけど、この奥に本殿があるわけです。本殿は4棟がならんで建てられて、これが国宝になっています。ただ、本殿には拝殿がありませんので、直接、拝むことはできません。本殿は撮影禁止ですし、そもそも一般の参拝客が立ち入ることができません。残念ではありますけど、門扉の間から覗き見る程度しか、本殿の様子を知ることができないようです。どうやら写真で我慢するしかないようですね。
※ 本殿の写真は借用しています。
本殿を取りかこむ釣灯篭【春日大社・回廊】
本殿を取りかこむ回廊は、東西南北、それぞれ「東回廊」「西回廊」「南回廊」「北回廊」と名付けられ、いずれも重要文化財ですね。ちなみに南門も中門も重要文化財です。
さて、回廊ですが、実に たくさんの釣灯篭がかざられています。その数1000個を超えるともいわれていますね。新しいものは金色に光り輝いて、古いものは味わい深い青緑色となっています。
寄進によるもので、その室町時代あたりから現在にいたるまで年代は様ざま。春日大社に奉納された釣灯篭というのは、回廊にかざられているもの以外にもあるわけですけど、あわせて3000個ともいれています。とくに室町時代以前の釣灯篭で現存しているものの半分以上は、この春日大社にあり、これまた歴史的価値があります。
それで藤浪之屋ですね。北回廊沿いにある建物でして、江戸時代までは神職の詰所として利用されたとことです。建物のなかは、真っ暗になっており、光は灯篭の光のみ。すばらしい演出ですね。万灯篭の幽玄の美を歩きながら楽しむことができます。