春日大社・参道/神鹿のお社[奈良・斑鳩1dayチケットの旅<09>]
15:21
「春日大社本殿」に到着。まずは春日大社国宝館へ。
15:21 春日大社本殿のバス停に到着。ここから春日大社本殿までは、200メートルといったところ。本殿に向かう前に、すぐそこにある春日大社国宝館へ。最近、リニューアルしたようですね。あ。写真を撮り忘れた。とりあえず借用。
春日大社の国宝館。解説をみると、文字どおりの国宝館でした。所有する国宝が、なんと354点。重要文化財ともなると1482点。だいたいが平安時代のものとのことで、「平安の正倉院」と呼ばれているそうです。補足ですけど、点数と件数はベースが違いますので、件数ベースだと、たぶん国宝は13件かな。例えば「本宮御料古神宝類」という国宝は、本殿に安置されていた宝物がいろいろあつまって292点あり、これで1件として数えられています。まあ、いずれにしても、所有している国宝はすべて美術工芸品の分類にされています。
まず国宝館に入ると、鼉太鼓が出迎えてくれます。重要文化財の鼉太鼓の複製ですね。
それで注目すべき国宝は、赤糸威大鎧(竹虎雀飾)。源義経が奉納された伝わっていますけど、どうも鎌倉時代の後期につくられたそうで、時代があわないようです。まあ、こういった伝説には、よくある話しですけど。
※ 工芸品の写真は拝借しております。
この甲冑。説明によると、雀の飾りつけが96羽もいるそうです。とても華やかな装飾になっていますので、もとから戦闘ではなく奉納のためにつくられたのでしょうね。
ちなみに、この国宝館には、同じく国宝で、赤糸威大鎧(梅鶯飾)もあります。だから、混同しないように、(竹虎雀飾)と括弧を付けているんです。
神鹿がたわむれる参道【春日大社・参道】
それでは春日大社の参道へ。ところで、参道というのは、やはり一の鳥居から入るのが良いでしょうけど、降りたバス停からだと、二の鳥居から、となってしまいます。
出迎えてくれるのが、伏水鹿手水所ですね。一般の神社と同じように手水所があるのですけど、ここは春日大社。鹿が咥えている巻物から水が出ています。
説明によると、ここ伏水鹿手水所で手と口を清め、祓戸神社にお参りしてから、春日大社本殿へと行くようですね。それで祓戸神社ですね。小さな祠です。なぜか写真残っていないですね。ここも借用。鹿に目がいって、撮り忘れたのかもしれません。
さてと、春日大社の参道を進みます。石灯篭が続いていくのですが、その石灯篭の間から、ひょっこりと鹿があらわれてきます。しかも何匹も。
さすがは神の使いです。人が近づいても、まったく驚きもしません。
いよいよ左手に本殿が見えてきました。
そういえば春日大社の説明をしていなかったですね。春日大社は、全国に1,000社ある春日神社の総本社です。奈良時代に、平城京の守護として建てられたようですけど、なんといっても、藤原氏の氏神を祀ったということで有名です。なにしろ奈良、平安時代と隆盛をきわめた藤原氏の氏神ですからね。その主祭神の名は武甕槌命。「たかみかづち」と読みます。日本神話に登場する神様です。武甕槌命は、もともと常陸の国(茨城県)の鹿島神社の祭神だったのですけど、そこから白い鹿に乗って、ここまで来たそうなんですね。あくまで神話、伝説の話なのですけど、それで、鹿が神の使いとなったということなんですね。奈良で鹿が大事にされている所以です。
武甕槌命がどんな神なのか。詳しい説明はやめますけど、ようするに軍神ですね。調べてみると、大きなナマズを抑えつけている絵がでてきました。ナマズは地震の例えですね。
本家の鹿島神社が、軍神の武甕槌命を祀ったのは、その立地が大和朝廷の戦略拠点であったことも関係しているのだと思いますね。ときには雷の神であったり、地震の神であったり、剣の神であったり、はてまた力士の神であったりします。まさに力の象徴ですね。こう聞くと、ちょっと不思議なのは「武甕槌命がなんで藤原氏の祭神なのか」ということです。藤原氏は、まあ中臣鎌足からはじまっているですけど、貴族とか文人とかのイメージでして、将軍とか武人とかのイメージではないですよね。うーん。よくわからないな。
あとですね。鹿島神宮にも鹿がいるそうですね。日本神話では、天照大神が武甕槌命に指令を出したのも鹿だとされています。どうも、この神は鹿と縁がありそうですね。